営業支援(SFA)システムは何故失敗するのか
営業支援システム(SFAシステム)や顧客管理システム(CRMシステム)は何故、失敗するのでしょうか?
営業支援システム(SFAシステム)や顧客管理システム(CRMシステム)は、1990年代にアメリカで注目されました。
日本では、1990年代の終わりごろからグループウェアと一緒に普及してきました。
営業支援システム(SFAシステム)や顧客管理システム(CRMシステム)は、必要で重要なシステムなのですが、日本では、あまり成功していませんね。
それは何故でしょうか?
次のような理由があります。
- 指示命令のやり方が異なる。
日本では、営業マンのやる気で販売する気風が強いのですが、アメリカでは、トップダウンで指示命令して販売してゆきます。
その、アメリカで生まれた、営業支援システム(SFA)はトップダウン型のシステムのため日本のやり方に合っていませんでした。
- 営業支援システム(SFA)を本来の目的に使っていない。
営業支援システム(SFA)が売上を上げるという目的のためではなく、営業マンの行動管理、時間管理に使われてしまった。
その為、営業マンは、管理されているという意識ややらされ感が強く、売上アップに直結していませんでした。
- 事実と異なる報告をしていた。
案件の売上に近いランクをあげる行為を営業マンに強要していたので、営業マンが事実と異なる報告をおこないました。
SFAのデータの信憑性、信頼性がなくなってしまいました。
- 精神論や根性論が根強く残っている。
営業部門に精神論や根性論が根強く残る企業には、アメリカ式の科学的なスタイルは成功しませんでした。
- 営業マン管理と顧客管理を混同していた。
営業マンを管理することにより、顧客を管理できると錯覚した。
実際は、営業マンを強制的に管理しても、顧客を管理できないことがわかりました。
- 営業支援システム(SFA)が環境の変化についてゆけなかった。
商品、顧客、社員、ビジネスモデルも経営者のマインドも、2年経てば何もかもかわります。
しかし、営業支援システム(SFA)は、導入までに、半年以上も時間がかかるうえいったん決まったらなかなかかわりませんでした。
やり方の変更に、営業支援システム(SFA)がついていっていませんでした。
- システムを販売するシステム業者が営業の仕事をわかっていない。
営業や経営で苦労したことのないシステムの販売企業が、日本の営業や顧客を知らずにシステム(ソフト)を販売していました。
- データ入力が大変である。
パソコンを使って文字を入力させるため、データ入力が大変でした。
最近では、携帯電話からも入力できるものもあります。
- 営業支援システム(SFA)の目的や、どんな情報が必要なのか意識していない。
営業日報や顧客の情報は、社員管理のために取るものではありません。
営業効率、顧客満足度、企業の体質改善の向上に生かすことが重要です。
これまでの、SFAは情報共有を訴えるだけでした。
それでは、目的意識が欠けてしまいます。
- 意識付け、組織、インフラなどが不十分だった
営業支援システム(SFA)の導入に対する、営業マン、管理層、経営者のそれぞれのニーズと意識付け、トップダウンの組織など理解してシステムを運用することが重要です。
また、それをサポートするソフトやネットワークの環境が不十分でした。
今は、インターネットや携帯電話が普及していますので、かなり改善されています。
- 教育やコンサルタントに依存しすぎていた。
アメリカ生まれの営業支援システム(SFA)のため、用語や捜査が面倒でした。
当初は、社員教育とコンサルタントを受けないと使用できませんでした。
社員異動もあるので、継続してSFAを使用する習慣ができませんでした。
トレーニングやマニュアルも未整備でした。
以上が、失敗の大きな原因です。
でも、日本の中でも、SFAを正しく導入し、成功して売上が上がった企業もあります。
最近では、日本のメーカーから日本の営業の商習慣にあった、営業支援システム(SFA)や顧客管理システム(CRM)も販売されています。
よく検討しましょう。
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